刑  法
 最終改正:平成7(1995)年[5月12日]法律第91号 施行:平成7年6月1日

皇室に対する罪

内乱に関する罪

外患に関する罪

国交に関する罪

公務執行妨害罪

逃走罪

犯人蔵匿・証拠隠滅罪

騒乱罪

放火・失火罪

出水・水利に関する罪

往来妨害罪

住居を侵す罪

秘密を侵す罪

あへん煙に関する罪

飲料水に関する罪

通貨偽造の罪

文書偽造罪

有価証券偽造罪

印章偽造罪

偽証の罪

虚偽告訴罪

わいせつ・姦淫・重婚罪

賭博・富くじに関する罪

礼拝所・墳墓関係

汚職の罪

殺人罪

傷害罪

過失傷害罪

堕胎罪

遺棄罪

逮捕・監禁罪

脅迫罪

略取・誘拐罪

名誉に対する罪

信用・業務関係罪

窃盗・強盗罪

詐欺・恐喝罪

横領罪

盗品等に関する罪

毀棄・隠匿罪

 

第二編  罪  第1編 総則
第一章 皇室に対する罪
第73条~
第76条 
削除
第二章  内乱に関する罪
第77条 内乱
1 国の統治機構を破壊し、又は領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、次の区別に従って処断する。
  1 首謀者は、死刑又は無期禁錮に処する。
  2 謀議に参与し、又は群衆を指揮した者は無期又は3年以上の禁錮に処し、その他諸般の職務に従事した者は1年以上10年以下の禁錮に処する。
  3 付和随行し、その他単に暴動に参加した者は、3年以下の禁錮に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。だし、同項第3号に規定する者については、この限りでない。
第78条 予備及び陰謀
内乱の予備又は陰謀をした者は、1年以上10年以下の禁錮に処する。
第79条 内乱等幇助
兵器、資金若しくは食糧を供給し、又はその他の行為により、前2条の罪を幇助した者は7年以下の禁錮に処する
第80条 自首による刑の免除
前2条の罪を犯した者であっても、暴動に至る前に自首したときは、その刑を免除する。
第三章  外患に関する罪
第81条 外患誘致
外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。
第82条 外患援助
日本国に対して外国から武力の行使があったときに、これに加担して、その軍務に服し、その他これに軍事上の利益を与えた者は、死刑又は無期若しくは2年以上の懲役に処する。
第83条~
第86条 
利敵行為
削除
第87条 未遂罪
第81条及び第82条の罪の未遂は、罰する。
第88条 予備及び陰謀
第81条及び第82条の罪の予備又は陰謀をした者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
第89条 戦時同盟国に対する行為
削除
第四章  国交に関する罪
第90条~
第91条 
外国元首・使節に対する暴行・脅迫・侮辱
削除
第92条 外国国章損壊等
1 外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない。
第93条 私戦予備及び陰謀
外国に対して私的に戦闘行為をする目的で、その予備又は陰謀をした者は、3月以上5年以下の禁錮に処する。ただし、自首した者は、その刑を免除する。
第94条 中立命令違反
外国が交戦している際に、局外中立に関する命令に違反した者は、3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
第五章  公務の執行を妨害する罪
第95条 公務執行妨害及び職務強要
1 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役又は禁錮に処する。
2 公務員に、ある処分をさせ、若しくはさせないため、又はその職を辞させるために、暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。
第96条 有期の懲役及び禁錮の加減の限度
公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊し、又はその他の方法で無効にした者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
第96条
 の2
強制執行妨害
強制執行を免れる目的で、財産を隠匿し、損壊し、若しくは仮装譲渡し、又は仮装の債務を負担した者は、2年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第96条
 の3
競売等妨害
1 偽計又は威力を用いて、公の競売又は入札の公正を害すべき行為をした者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処する。
2 公正な価格を害し又は不正な利益を得る目的で、談合した者も、前項と同様とする。
第六章  逃走の罪
第97条 逃走
裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が逃走したときは、1年以下の懲役に処する。
第98条 加重逃走
前条に規定する者又は勾引状の執行を受けた者が拘禁場若しくは拘束のための器具を損壊し、暴行若しくは脅迫をし、又は2人以上通謀して、逃走したときは、3月以上5年以下の懲役に処する。
第99条 被拘禁者奪取
法令により拘禁された者を奪取した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
第100条 逃走援助
1 法令により拘禁された者を逃走させる目的で、器具を提供し、その他逃走を容易にすべき行為をした者は、3年以下の懲役に処する。
2 前項の目的で、暴行又は脅迫をした者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
第101条 看守者等による逃走援助
法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者を逃走させたときは、1年以上10年以下の懲役に処する。
第102条 未遂罪
この章の罪の未遂は、罰する。
第七章  犯人蔵匿及び証拠隠滅の罪
第103条 犯人蔵匿等
罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
第104条 証拠隠滅等
他人の刑事事件に関する証拠を隠滅し、偽造し、若しくは変造し、又は偽造若しくは変造の証拠を使用した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。。
第105条 親族による犯罪に関する特例
前2条の罪については、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。
第106条
  の2
証人等威迫
自己若しくは他人の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族に対して、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
第八章  騒乱の罪
第106条 騒乱
多衆で集合して暴行又は脅迫をした者は、騒乱の罪とし、次の区別に従って処断する。
  1 首謀者は、1年以上10年以下の懲役又は禁錮に処する。
  2 他人を指揮し、又は他人に率先して勢いを助けた者は、6月以上7年以下の懲役又は禁錮に処する。
  3 付和随行した者は、10万円以下の罰金に処する。
第107条 多衆不解散
暴行又は脅迫をするため多衆が集合した場合において、権限のある公務員から解散の命令を3回以上受けたにもかかわらず、なお解散しなかったときは、首謀者は3年以下の懲役又は禁錮に処し、その他の者は10万円以下の罰金に処する。
第九章  放火及び失火の罪
第108条 現住建造物等放火
放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船若しくは鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
第109条 非現住建造物等放火
1 放火して、現に人が住居に使用せず、かつ現に人がいない建造物、艦船若くは鉱坑を焼損した者は、2年以上の有期懲役に処する。
2 前項の物が自己の所有に係るときは、6月以上7年以下の懲役に処する。ただし、公共の危険を生じなかったときは、罰しない。
第110条 建造物等以外放火
1 放火して、前2条に規定する物以外の物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
2 前項の物が自己の所有に係るときは、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
第111条 延焼
1 第109条第2項又は前条第2項の罪を犯し、よって第108条又は第109条第1項に規定する物に延焼させたときは、3月以上10年以下の懲役に処する。
2 前条第2項の罪を犯し、よって同条第1項に規定する物に延焼させたときは、3年以下の懲役に処する。
第112条 未遂罪
第108条及び第109条第1項の罪の未遂は、罰する。
第113条 予備
第108条又は第109条第1項の罪を犯す目的で、その予備をした者は、2年以下の懲役に処する。
ただし、情状により、その刑を免除することができる。
第114条 消火妨害
火災の際に、消火用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又はその他の方法により、消火を妨害した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
第115条 差押え等に係る自己の物に関する特例
第109条第1項及び第110条第1項に規定する 物が自己の所有に係るものであっても、差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は 保険に付したものである場合において、これを焼損したときは、他人の物を焼損した者の例による。
第116条 失火
1 失火により、第108条に規定する物又は他人の所有に係る第109条に規定する物を焼損した者は、50万円以下の罰金に処する。
2 失火により、第109条に規定する物であって自己の所有に係るもの又は第110条に規定する物を焼損し、よって公共の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。き。
第117条 激発物破裂
1 火薬、ボイラーその他の激発すべき物を破裂させて、第108条に規定する物又は他人の所有に係る第109条に規定する物を損壊した者は、放火の例による。
  第109条に規定する物であって自己の所有に係るもの又は第110条に規定する物を損壊し、よって公共の危険を生じさせた者も、同様とする。
2 前項の行為が過失によるときは、失火の例による。
第117条
  の2
業務上失火等
第116条又は前条第1項の行為が業務上必要な注意を怠ったことによるとき、又は重大なる過失によるときは、3年以下の禁錮又は150万円以下の罰金に処する
第118条 ガス漏出等及び同致死傷
1 ガス、電気又は蒸気を漏出させ、流出させ、又は遮断し、よって人の生命、身体又は財産に危険を生じさせた者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
2 ガス、電気又は蒸気を漏出させ、流出させ、又は遮断し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
第十章  出水及び水利に関する罪
第119条 現住建造物等浸害
出水させて、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車又は鉱坑を浸害した者は、死刑又は無期若しくは3年以上の懲役に処する。
第120条 非現住建造物等浸害
1 出水させて、前条に規定する 物以外の物を浸害し、よって公共の危険を生じさせた者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
2 浸害した物が自己の所有に係るときは、その物が差押えを受け、物権を負担し、賃貸し、又は保険に付したものである場合に限り、前項の例による。
第121条 水防妨害
水害の際に、水防用の物を隠匿し、若しくは損壊し、又は他の方法により、水防を妨害した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
第122条 過失建造物等浸害
過失により出水させて、第119条に規定する物を浸害した者又は第120条に規定する物を浸害し、よって公共の危険を生じさせた者は、20万円以下の罰金に処する。
第123条 水利妨害及び出水危険
堤防を決壊させ、水門を破壊し、その他水利の妨害となるべき行為又は出水させるべき行為をした者は、2年以下の懲役若しくは禁錮又は20万円以下の罰金に処する。
第十一章  往来を妨害する罪
第124条 往来妨害及び同致死傷
1 陸路、水路又は橋を損壊し、又は閉塞〔そく〕して往来の妨害を生じさせた者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
2  前項の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
第125条 往来危険
1 鉄道若しくはその標識を損壊し、又はその他の方法により、汽車又は電車の往来の危険を生じさせた者は、2年以上の有期懲役に処する。
2 灯台若しくは浮標を損壊し、又はその他の方法により、艦船の往来の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。
第126条 汽車転覆等及び同致死
1 現に人がいる汽車又は電車を転覆させ、又は破壊した者は、無期又は3年以上の懲役に処する。
2 現に人がいる艦船を転覆させ、沈没させ、又は破壊した者も、前項と同様とする。
3 前2項の罪を犯し、よって人を死亡させた者は、死刑又は無期懲役に処する。
第127条 往来危険による汽車転覆等
第125条の罪を犯し、よって汽車若しくは電車を転覆させ、若しくは破壊し、又は艦船を沈没させ、若しくは破壊した者も、前条の例による。
第128条 未遂罪
第124条第1項、第125条並びに第126条第1項及び第2項の罪の未遂は、罰する。
第129条 過失往来危険
1 過失により、汽車、電車若しくは艦船の往来の危険を生じさせ、又は汽車若しくは電車の転覆させ、若しくは破壊し、若しくは艦船を転覆させ、沈没させ、若しくは破壊をした者は、30万円以下の罰金に処する。
2 その業務に従事する者が前項の罪を犯したときは、3年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
第十二章  住居を侵す罪
第130条 住居侵入等
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
第131条 皇居等侵入
削除
第132条 住居侵入未遂
第130条の罪の未遂は、罰する。
第十三章  秘密を侵す罪
第133条 信書開封
正当な理由がないのに、封をしてある信書を開けた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
第134条 秘密漏示
1 医師、薬剤師、医薬品販売業者、助産婦、弁護士、弁護人、公証人又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときは、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
2 宗教、祈祷〔とう〕若しくは祭祀〔し〕の職にある者又はこれらの職にあった者が、正当な理由がないのに、その業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らしたときも、前項と同様とする。
第135条 親告罪
この章の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第十四章  あへん煙に関する罪
第136条 あへん煙輸入等
あへん煙を輸入し、製造し、販売し、又は販売の目的で所持した者は、6月以上7年以下の懲役に処する。
第137条 あへん煙吸食器具輸入等
あへん煙を吸食する器具を輸入し、製造し、販売し、又は販売の目的で所持した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
第138条 税関職員によるあへん煙輸入等
税関職員が、あへん煙又はあへん煙を吸食するための器具を輸入し、又はこれらの輸入を許したときは、1年以上10年以下の懲役に処する。
第139条 あへん煙吸食及び場所提供
1 あへん煙を吸食した者は、3年以下の懲役に処する。
2 あへん煙の吸食のため建物又は室を提供して利益を図った者は、6月以上7年以下の懲役に処する。
第140条 あへん煙等所持
あへん煙又はあへん煙を吸食するための器具を所持した者は、1年以下の懲役に処する。
第141条 未遂
この章の罪の未遂は、罰する
第十五章  飲料水に関する罪
第142条 浄水汚染
人の飲料に供する浄水を汚染し、よって使用することができないようにした者は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
第143条 水道汚染
水道により公衆に供給する飲料の浄水又はその水源を汚染し、よって使用することができないようにした者は、6月以上7年以下の懲役に処する。
第144条 浄水毒物等混入
人の飲料に供する浄水に毒物その他人の健康を害すべき物を混入した者は、3年以下の懲役に処する。
第145条 浄水汚穢等致死傷
前3条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
第146条 水道毒物等混入及び同致死
水道により公衆に供給する飲料の浄水又はその水源に毒物その他人の健康を害すべき物を混入した者は、2年以上の有期懲役に処する。
よって人を死亡させた者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
第147条 水道損壊及び閉塞
公衆の飲料に供する浄水の水道を損壊し、又は閉塞した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
第十六章  通貨偽造の罪
第148条 通貨偽造及び行使等
1 行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する。
2 偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
第149条 外国通貨偽造及び行使等
1 行使の目的で、日本国内に流通している外国の貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、2年以上の有期懲役に処する。
2 偽造又は変造の外国の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
第150条 偽造通貨等収得
行使の目的で、偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を収得した者は、3年以下の懲役に処する。
第151条 未遂罪
前3条の罪の未遂は、罰する。
第152条 収得後知情行使
貨幣、紙幣又は銀行券を収得した後に、それが偽造又は変造のものであることを知って、これを行使し、又は行使の目的で人に交付した者は、その額面価格の3倍以下の罰金又は科料に処する。
ただし、2000円以下にすることはできない。
第153条 通貨偽造等準備
貨幣、紙幣又は銀行券の偽造又は変造の用に供する目的で、器械又は原料を準備した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
第十七章  文書偽造の罪
第154条 詔書偽造
1 行使の目的で、御璽、国璽若しくは御名を使用して詔書その他の文書を偽造し、又は偽造した御璽、国璽若しくは御名を使用して詔書その他の文書を偽造した者は、無期又は3年以上の懲役に処する。
2 御璽若しくは国璽を押し又は御名を署した詔書その他の文書を変造した者も、前項と同様とする。
第155条 公文書偽造等
1 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、1年以上10年以下の懲役に処する。
2 公務所又は公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
3 前2項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、3年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
第156条 虚偽公文書作成等
公務員が、その職務に関し、行使の目的で、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は文書若しくは図画を変造したときは、印章又は署名の有無により区別して、前2条の例による。
第157条 公正証書原本不実記載等
1 公務員に対し虚偽の申立てをして、登記簿、戸籍簿その他の権利若しくは義務に関する公正証書の原本に不実の記載をさせ、又は権利若しくは義務に関する公正証書の原本として用いられる電磁的記録に不実の記録をさせた者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 公務員に対し虚偽の申立てをして、免状、鑑札又は旅券に不実の記載をさせた者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。
3 前2項の罪の未遂は、罰する。
第158条 偽造公文書行使等
1 第154条から前条までの文書若しくは図画を行使し、又は前条第1項の電磁的記録を公正証書の原本としての用に供した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、虚偽の文書若しくは図画を作成し、又は不実の記載若しくは記録をさせた者と同一の刑に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
第159条 私文書偽造等
1  行使の目的で、他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した他人の印章若しくは署名を使用して権利、義務又は事実証明に関する文書若しくは図画を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
2 他人が押印し又は署名した権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
3 前2項に規定するもののほか、権利、義務又は事実証明に関する文書又は図画を偽造し、又は変造した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
第160条 虚偽診断書等作成
医師が公務所に提出すべき診断書、検案書又は死亡証書に虚偽の記載をしたときは、3年以下の禁錮又は30万円以下の罰金に処する。
第161条 偽造私文書等行使
1 前2条の文書又は図画を行使した者は、その文書若しくは図画を偽造し、若しくは変造し、又は虚偽の記載をした者と同一の刑に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
第161条
  の2
電磁的記録不正作出及び供用
1 人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪が公務所又は公務員により作られるべき電磁的記録に係るときは、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
3 不正に作られた権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を、第1項の目的で、人の事務処理の用に供した者は、その電磁的記録を不正に作った者と同一の刑に処する。
4 前項の罪の未遂は、罰する。
第十八章  有価証券偽造の罪
第162条 有価証券偽造等
1 行使の目的で、公債証書、官庁の証券、会社の株券その他の有価証券を偽造し、又は変造した者は、3月以上10年以下の懲役に処する。
2 行使の目的で、有価証券に虚偽の記入をした者も、前項と同様とする。
第163条 偽造有価証券行使等
1 偽造若しくは変造の有価証券又は虚偽の記入がある有価証券を行使し、又は行使の目的でに交付し、若しくは輸入した者は、3月以上10年以下の懲役に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
第十九章  印章偽造の罪
第164条 御璽偽造及び不正使用等
1 行使の目的で、御璽、国璽又は御名を偽造した者は、2年以上の有期懲役に処する。
2 御璽、国璽若しくは御名を不正に使用し、又は偽造した御璽、国璽若しくは御名を使用した者も、前項と同様とする。
第165条 公印偽造及び不正使用等
1 行使の目的で、公務所又は公務員の印章又は署名を偽造した者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
2 公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を不正に使用し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用した者も、前項と同様とする。
第166条 公記号偽造及び不正使用等
1 行使の目的で、公務所の記号を偽造した者は、3年以下の懲役に処する。
2 公務所の記号を不正に使用し、又は偽造した公務所の記号を使用した者も、前項と同様とする。
第167条 私印偽造及び不正使用等
1 行使の目的で、他人の印章又は署名を偽造した者は、3年以下の懲役に処する。
2 他人の印章若しくは署名を不正に使用し、又は偽造した印章若しくは署名を使用した者も、前項と同様とする。
第168条 未遂罪
第164条第2項、第165条第2項、第166条第2項及び前条第2項の罪の未遂は、罰する。
第二十章  偽証の罪
第169条 偽証
法律により宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、3月以上10年以下の懲役に処する。
第170条 自白による刑の減免
前条の罪を犯した者が、その証言をした事件について、その裁判が確定する前又は懲戒処分が行われる前に自白したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
第171条 虚偽鑑定等
法律により宣誓した鑑定人、通訳人又は翻訳人が虚偽の鑑定、通訳又は翻訳をしたときは、前2条の例による。
二十一章 虚偽告訴の罪
第172条 虚偽告訴
人に刑事又は懲戒の処分を受けさせる目的で、虚偽告訴、告発その他の申告をした者は、3月以上10年以下の懲役に処する。
第173条 自白による刑の減免
前条の罪を犯した者が、その証言をした事件について、その裁判が確定する前又は懲戒処分が行われる前に自白したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。
二十二章 わいせつ、姦淫及び重婚の罪
第174条 公然わいせつ
公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
第175条 わいせつ物頒布等
わいせつな文書、図画その他の物を頒布し、販売し、又は公然と陳列した者は、2年以下の懲役又は250万円以下の罰金若しくは科料に処する。
販売の目的でこれらの物を所持した者も、同様とする。
第176条 強制わいせつ
13歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつの行為をした者は、6月以上7年以下の懲役に処する。
13歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
第177条 強姦
暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、2年以上の有期懲役に処する。
13歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。
第178条 準強制わいせつ及び準強姦
人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をし、又は姦淫した者は、前2条の例による。
第179条 未遂
前3条の罪の未遂は、罰する。
第180条 親告罪
1 第176条から前条までの罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
2 前項の規定は、2人以上の者が現場において共同して犯した第176条から前条までの罪については、適用しない。
第181条 強制わいせつ等致死傷
第176条から第179条までの罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は3年以上の懲役に処する。
第182条 淫行勧誘
営利の目的で、淫行の常習のない女子を勧誘して姦淫させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
第183条 姦通
削除
第184条 重婚
配偶者のある者が重ねて婚姻をしたときは、2年以下の懲役に処する。
その相手方となって婚姻をした者も、同様とする。
二十三章  賭博及び富くじに関する罪
第185条 賭博
賭博をした者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。
ただし、一時の娯楽に供する物を賭〔か〕けたにとどまるときは、この限りでない。
第186条 常習賭博及び賭博場開張等図利
1 常習として賭博をした者は、3年以下の懲役に処する。
2 賭博場を開張し、又は博徒を結合して利益を図った者は、3月以上5年以下の懲役に処する。
第187条 富くじ発売等
1 富くじを発売した者は、2年以下の懲役又は150万円以下の罰金に処する。
2 富くじ発売の取次ぎをした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
3 前2項に規定するもののほか、富くじを授受した者は、20万円以下の罰金又は科料に処する。。
第二十四章  礼拝所及び墳墓に関する罪
第188条 礼拝所不敬及び説教等妨害
1 神祠、仏堂、墓所その他の礼拝所に対し、公然と不敬な行為をした者は、6月以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金に処する。
2 説教、礼拝又は葬式を妨害した者は、1年以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金に処する。
第189条 墳墓発掘
墳墓を発掘した者は、2年以下の懲役に処する。
第190条 死体損壊等
死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。
第191条 墳墓発掘死体損壊等
第189条の罪を犯して、死体、遺骨、遺髪又は棺に 納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3月以上
5年以下の懲役に処する。
第192条 変死者密葬
検視を経ないで変死者を葬った者は、10万円以下の罰金又は科料に処する。
第二十五章  汚職の罪
第193条 公務員職権濫用
公務員がその職権を濫用して、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したときは、2年以下の懲役又は禁錮に処する。
第194条 特別公務員職権濫用
裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職権を濫用して、人を逮捕し、又は監禁したときは、6月以上10年以下の懲役又は禁錮に処する。
第195条 特別公務員暴行陵虐
1 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者がその職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときは、7年以下の懲役又は禁錮に処する。
2 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする。
第196条 特別公務員職権濫用等致死傷
前2条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
第197条 収賄、受託収賄及び事前収賄
1 公務員又は仲裁人が、その職務に関し、賄賂〔ろ〕を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。
  この場合において、請託を受けたときは、7年以下の懲役に処する。
2 公務員又は仲裁人になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員又は仲裁人となった場合において、5年以下の懲役に処する
第197条
  の2
第三者供賄
公務員又は仲裁人が、その職務に関し、請託を受けて、第三者に賄賂を供与させ、又はその供与を要求若しくは約束したときは、5年以下の懲役に処する。
第197条
  の3
加重収賄及び事後収賄
1 公務員又は仲裁人が前2条の罪を犯し、よって不正な行為し、又は相当の行為をしなかったときは、1年以上の有期懲役に処する。
2 公務員又は仲裁人が、その職務上不正な行為をしたこと又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、若しくは要求若しくは約束をし、又は第三者にこれを供与させ、若しくはその供与の要求若しくは約束をしたときも、前項と同様とする。
3 公務員又は仲裁人であった者が、その在職中に請託を受けて職務上不正な行為をしたこと又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、又は之を要求若しくは約束をしたときは、5年以下の懲役に処する。
第197条
  の4
あっせん収賄
公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束したときは、5年以下の懲役に処する。
第197条
  の5
没収及び追徴
犯人又は情を知った第三者が収受した賄賂は、没収する。
その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
第198条 贈賄
第197条から第197条の4までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、3年以下の懲役又は250万円以下の罰金に処する。
三十四章 名誉に対する罪
第230条 名誉毀損
1 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀〔き〕損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
第230条
  の2
公共の利害に関する場合の特例
1 前条第1項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実でることの証明があったときは、これを罰しない。
2 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
3 前条第1項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
第231条 侮辱
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
第232条 親告罪
1 この章の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
2 告訴をすることができる者が天皇、皇后、太皇太后、皇太后又は皇嗣であるときは内閣総理大臣が、外国の君主又は大統領であるときはその国の代表者がそれぞれ代わって告訴を行う。
第三十五章 信用及び業務に対する罪
第233条 信用毀損及び業務妨害
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第234条 威力業務妨害
威力を用いて人の業務を妨害した者も、前条の例による。
第234条
  の2
電子計算機損壊等業務妨害
人の業務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作させず、又は使用目的に反する動作させて、人の業務を妨害した者は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第三十六章 窃盗及び強盗の罪
第235条 窃盗
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役に処する。
第235条
  の2
不動産侵奪
他人の不動産を侵奪した者は、10年以下の懲役に処する。
第236条 強盗
1 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法をにより、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
第237条 強盗予備
強盗の罪を犯す目的で、その予備をした者は、2年以下の懲役に処する。
第238条 事後強盗
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
第239条 昏酔強盗
人を昏酔させてその財物を盗取した者は、強盗として論ずる。
第240条 強盗致死傷
強盗が、人を負傷させたときは無期又は7年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。
第241条 強盗強姦及び同致死
強盗が、女子を強姦したときは、無期又は7年以上の懲役に処する。
よって女子を死亡させたときは、死刑又は無期懲役に処する。
第242条 他人の占有等に係る自己の財物
自己の財物であっても、他人の占有し、又は公務所の命令によって他人が看守するものであるときは、この章の罪については、他人の財物とみなす。
第243条 未遂罪
第235条から第236条まで及び第238条から第241条までの罪の未遂は、罰する。
第244条 親族間の犯罪に関する特例
1 配偶者、直系血族又は同居の親族との間で第235条の罪、第235条の2の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯した者は、その刑を免除する。
2 前項に規定する親族以外の親族との間で犯した同項に規定する罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
3 前2項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
第245条 電気
この章の罪については、電気は、財物とみなす。
第三十七章 詐欺及び恐喝の罪
第246条 詐欺
1 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
第246条
  の2
電子計算機使用詐欺
前条に規定するもののほか、人の事務処理に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与えて財産権の得喪若しくは変更に係る不実の電磁的記録を作り、又は財産権の得喪若しくは変更に係る虚偽の電磁的記録を人の事務処理の用に供して、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者は、10年以下の懲役に処する。
第247条 背任
他人のためにその事務を処理する者が自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第248条 準詐欺
未成年者の知慮浅薄又は人の心神耗弱に乗じて、その財物を交付させ、又は財産上不法の利益を得、若しくは他人にこれを得させた者は、10年以下の懲役に処する。
第249条 恐喝
1 人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
第250条 未遂罪
この章の罪の未遂は、罰する。
第251条 準用
第242条[自己の物]、第244条[親族相盗]及び第245条[電気]の規定は、この章の罪について準用する。
第三十八章 横領の罪
第252条 横領
1 自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。
2 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられたる場合にいて、これを横領した者も、前項と同様とする。
第253条 業務上横領
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する
第254条 遺失物等横領
遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。
第255条 準用規定
第244条[親族相盗]の規定は、この章の罪について準用する。
第三十九章 盗品等に関する罪
第256条 盗品譲受け等
1 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、3年以下の懲役に処する。
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。
第257条 親族等の間の犯罪に関する特例
1 配偶者との間、又は直系血族、同居の親族若しくはこれらの者の配偶者との間で前条の罪を犯した者は、その刑を免除する。
2 前項の規定は、親族でない共犯については、適用しない。
第四十章 毀棄及び隠匿の罪
第258条 公用文書等毀棄
公務所の用に供する文書又は電磁的記録を毀棄した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
第259条 私用文書等毀棄
権利又は義務に関する他人の文書又は電磁的記録を毀棄した者は、5年以下の懲役に処する。
第260条 建造物等損壊及び同致死傷
他人の建造物又は艦船を損壊した者は、5年以下の懲役に処する。
よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
第261条 器物損壊等
前3条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。
第262条
  の2
境界損壊
境界標を損壊し、移動し、若しくは除去し、又はその他の方法により、土地の境界を認識することができないようにした者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第263条 信書隠匿
他人の信書を隠匿した者は、6月以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金若しくは科料に処する。
第264条 親告罪
第259条、第261条及び前条の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

 

 

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