刑  法

 最終改正:平成7(1995)年[5月12日]法律第91号 施行:平成7年6月1日

第1章 通則

第2章 刑

第3章 期間計算

第4章 刑の執行猶予

第5章 仮出獄

第6章 刑の時効及び刑の消滅

第7章 犯罪の不成立及び刑の減免

第8章 未遂罪

第9章 併合罪

第10章 累犯

第11章 共犯

第12章 酌量減軽

第13章 加重減軽の方法

第2編 罪

 

第一編 総  則

 第2編 罪  

第一章 通則

第1条

国内犯

1 この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する。
2 日本国外にある日本船舶又は日本航空機内において罪を犯した者についても、前項と同様とする。

第2条

すべての者の国外犯 
この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯したすべての者に適用する。
  1 削除
  2 第77条から第79条まで(内乱、予備及び陰謀、内乱等幇助)の罪
  3 第81条(外患誘致)、第82条(外患援助)、第87条(未遂罪)及び第88条(予備及び陰謀)の罪
  4 第148条(通貨偽造及び行使等)の罪及びその未遂罪
  5 第154条(詔書偽造等)、第155条(公文書偽造等)、第157条(公正証書原本不実記載等)、第158条(偽造公文書行使等)及び公務所又は公務員によって作られるべき電磁的記録に係る第161条の2(電磁的記録不正作出及び供用)の罪
  6 第162条(有価証券偽造等)及び第163条(偽造有価証券行使等)の罪
  7 第164条から第166条まで(御璽偽造及び不正使用等、公印偽造及び不正使用等、公記号偽造及び不正使用等)の罪並びに第164条第2項、第165条第2項及び第166条第2項の罪の未遂罪

第3条

国民の国外犯 
この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯した日本国民に適用する。
  1 第108条(現住建造物等放火)及び第109条第1項(非現住建造物等放火)の罪、これらの規定の例により処断すべき罪並びにこれらの罪の未遂罪
  2 第119条(現住建造物等浸害)の罪
  3 第159条から第161条まで(私文書偽造等、虚偽診断書等作成、偽造私文書等行使)及び前条第5号に規定する電磁的記録以外の電磁的記録に係る第161条の2の罪
  4 第167条(私印偽造及び不正使用等)の罪及び同条第2項の罪の未遂罪
  5 第176条から第179条まで(強制わいせつ、強姦〔かん〕、準強制わいせつ及び準強姦、未遂罪)、第181条(強制わいせつ等致死傷)及び第184条(重婚)の罪
  6 第199条(殺人)の罪及びその未遂罪
  7 第204条(傷害)及び第205条(傷害致死)の罪
  8 第214条から第216条まで(業務上堕胎及び同致死傷、不同意堕胎、不同意堕胎致死傷)の罪
  9 第218条(保護責任者遺棄等)の罪及び同条の罪に係る第219条(遺棄等致死傷)の罪
  10 第220条(逮捕及び監禁)及び第221条(逮捕等致死傷)の罪
  11 第224条から第228条まで(未成年者略取及び誘拐、営利目的等略取及び誘拐、身の代金目的略取等、国外移送目的略取等、被略取者収受等、未遂罪)の罪
  12 第230条(名誉毀損)の罪
  13 第235条から第236条まで(窃盗、不動産侵奪、強盗)、第238条から第241条まで(事後強盗、昏酔強盗、強盗致死傷、強盗強姦及び同致死)及び第243条(未遂罪)の罪
  14 第246条から第250条まで(詐欺、電子計算機使用詐欺、背任、準詐欺、恐喝、未遂罪)の罪
  15 第253条(業務上横領)の罪
  16 第256条第2項(盗品譲受け等)の罪

第4条

公務員の国外犯 
この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯した日本国の公務員に適用する。
  1 第101条(看守者等による逃走援助)の罪及びその未遂罪
  2 第156条(虚偽公文書作成等)の罪
  3 第193条(公務員職権濫用)、第195条第2項(特別公務員暴行陵虐)及び第197条から第197条の4まで(収賄、受託収賄及び事前収賄、第三者供賄、加重収賄及び事後収賄、あっせん収賄)の罪並びに第195条第2項の罪に係る第196条(特別公務員職権濫用等致死傷)の罪 

第4条の2

条約による国外犯
前3条に規定するもののほか、この法律は、日本国外において、第2編の罪であって条約により日本国外において犯したときであっても罰すべきものとされているものを犯したすべての者に適用する。

第6条

刑の変更
犯罪後の法律によって刑の変更があったときは、その軽いものによる。

第7条

定義

1 この法律において「公務員」とは、国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員をいう。
2 この法律において「公務所」とは、官公庁その他公務員が職務を行う所をいう。

第7条の2

この法律において、「電磁的記録」とは、電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。

第8条

他の法令の罪に対する適用
この編の規定は、他の法令の罪についても、適用する。ただし、その法令に特別の規定があるときは、この限りでない。

第二章 刑

第9条

刑の種類
死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留及び科料を主刑とし、没収を付加刑とする。

第10条

刑の軽重

1 主刑の軽重は、前条に規定する順序による。ただし、無期の禁錮と有期の懲役とでは禁錮を重い刑とし、有期の禁錮の長期が有期の懲役の長期の2倍を超えるときも、禁錮を重い刑とする。
2 同種の刑は、長期の長いもの又は多額の多いものを重い刑とし、長期又は多額が同じであるときは、短期の長いもの又は寡額の多いものを重い刑とする。
3 2個以上の死刑又は長期若しくは多額及び短期若しくは寡額が同じである同種の刑は、犯情によってその軽重を定める。

第11条

死刑

1 死刑は、監獄内において、絞首して執行する。
2 死刑の言渡しを受けた者は、その執行に至るまで監獄に拘置する。

第12条

懲役

1 懲役は、無期及び有期とし、有期懲役は、1月以上15年以下とする。
2 懲役は、監獄に拘置して所定の作業を行わせる。

第13条

禁錮
1 禁錮は、無期及び有期とし、有期禁錮は、1月以上15年以下とする。
2 禁錮は、監獄に拘置する。

第14条

有期の懲役及び禁錮の加減の限度
有期の懲役又は禁錮を加重する場合においては20年にまであげることができ、これを減軽する場合においては1月未満に下げることができる。

第15条

罰金
罰金は、1万円以上とする。ただし、これを減軽する場合においては、1万円未満に下げることができる。

第16条

拘留
拘留は、1日以上30日未満とし、拘留場に拘置する。

第17条

科料
科料は、1000円以上1万円未満とする

第18条

労役場留置

1 罰金を完納することができない者は、1日以上2年以下の期間、労役場に留置する。
2 科料を完納することができない者は、1日以上30日以下の期間、労役場に留置する。
3 罰金を併科した場合又は罰金と科料とを併科した 場合における留置の期間は、3年を超えることができない。
  科料を併科した場合における留置の期間は、60日を超えることができない。
4 罰金又は科料の言渡しをするときは、その言渡しとともに、罰金又は科料を完納することができない場合における留置の期間を定めて言い渡さねければならない。
5 罰金については裁判が確定した後30日以内、科料については裁判が確定した後10日以内は、本人の承諾がなければ留置の執行をすることができない。
6 罰金又は科料の言渡しを受けた者がその一部を納付したときは、罰金又は科料の全額と留置の日数との割合に従い、納付した金額に相当する日数を控除して留置する。
7 留置の執行中に罰金又は科料の一部を納付したときは、その金額を、前項の割合で残りの日数に充てる。
8 留置1日の割合に満たない金額は、納付することができない。

第19条

没収
1 次に掲げる物は、没収することができる。
  1 犯罪行為を組成した物
  2 犯罪行為の用に供し、又は供しようとした物
  3 犯罪行為によって生じ、若しくはこれによって得た物又は犯罪行為の報酬として得た物
  4 前号に掲げる物の対価として得た物
2 没収は、犯人以外の者に属しない物に限り、これをすることができる。
  ただし、犯人以外の者に属する物であっても、犯罪の後にその者が情を知って取得した物であるときは、これを没収することができる。

第19条の2

追徴
前条第1項第3号又は第4号に掲げる物の全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴することができる。

第20条

没収の制限
拘留又は科料のみに当たる罪については、特別の規定がなければ、没収を科することができない。
ただし、第19条第1項第1号に掲げる物の没収についは、この限りでない。

第21条

未決勾留日数の本刑算入
未決勾留の日数は、その全部又は一部を本刑に算入することができる。

第三章 期間計算

第22条

期間の計算
月又は年によって期間を定めたときは、暦に従って計算する。

第23条

刑期の計算

1 刑期は、裁判が確定した日から起算する。
2 拘禁されていない日数は、裁判が確定した後であっても、刑期に算入しない。

第24条

受刑等の初日及び末日

1 受刑の初日は、時間にかかわらず、一日として計算する。
  時効期間の初日についても、同様とする。
  刑期が終了した場合における釈放は、その終了の日の翌日に行う。

第四章 刑の執行猶予

第25条

執行猶予

1 次に掲げる者が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間、その執行を猶予することができる。
  1 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
  2 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者  
2 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあってもその執行を猶予された者が1年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。ただし、次条第1項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。

第25条の2

保護観察

1 前条第1項の場合においては猶予の期間中保護観察に付することができ、前条第2項の場合に於ては猶予の期間中保護観察に付す。
2 保護観察は、行政官庁の処分によって仮に解除することができる。
3 保護観察を仮に解除されたときは、前条第2項ただし書及び第26条の2第2号の規定の適用については、その処分を取り消されるまでの間は、保護観察に付せられなかったものとみなす。

第26条

執行猶予の必要的取消し
次に掲げる場合においては、刑の執行猶予の言渡しを取り消さなければならない。ただし、第3号の場合において、猶予の言渡しを受けた者が第25条第1項第2号に掲げる者であるとき、又は次条第3号に該当するときは、この限りでない。
  1 猶予の期間内に更に罪を犯して禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しがないとき。
  2 猶予の言渡し前に犯した他の罪について禁錮以上の刑に処せられ、その刑について執行猶予の言渡しが
    ないとき。
  3 猶予の言渡し前に他の罪について禁錮以上の刑に処せられたことが発覚したとき。

第26条の2

執行猶予の裁量的取消し
次に掲げる場合においては、刑の執行猶予の言渡しを取り消すことができる。
  1 猶予の期間内に更に罪を犯し、罰金に処せられたとき。
  2 第25条の2第1項の規定により保護観察に付せられた者が遵守すべき事項を遵守せず、その情状が重いとき。
  3 猶予の言渡し前に他の罪について禁錮以上の刑に処せられ、その執行を猶予されたことが発覚したとき。

第26条の3

他の刑の執行猶予の取消し
前2条[26条,26条の2]の規定により禁錮以上の刑の執行猶予の言渡しを取り消したときは、執行猶予中の他の禁錮以上の刑についても、その猶予の言渡しを取り消さねばならない。

第27条

猶予期間経過の効力
刑の執行猶予の言渡しを取り消されることなく猶予の期間を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。

第五章 仮出獄

第28条

仮出獄
懲役又は禁錮に処せられた者に改悛の状があるときは、有期刑についてはその刑期の3分の1を、無期刑については10年を経過した後、行政官庁の処分によって仮に出獄を許すことができる。

第29条

仮出獄の取消し

1 次に掲げる場合においては、仮出獄の処分を取り消すことができる。
  1 仮出獄中に更に罪を犯し、罰金以上の刑に処せられたとき。
  2 仮出獄前に犯した他の罪について罰金以上の刑に処せられたとき。
  3 仮出獄前に他の罪について罰金以上の刑に処せられた者に対し、その刑の執行をすべきとき。
  4 仮出獄中に遵守すべき事項を遵守しなかったとき。
2 仮出獄の処分を取り消したときは、出獄中の日数は、刑期に算入しない。

第30条

仮出場

1 拘留に処せられた者は、情状により、いつでも、行政官庁の処分によって仮に出場を許すことができる。
2 罰金又は科料を完納することができないため留置された者も、前項と同様とする。

第六章 刑の時効及び刑の消滅

第31条

刑の時効
刑の言渡しを受けた者は、時効によりその執行の免除を得る。

第32条

時効の期間
時効は、刑の言渡しが確定した後、次の期間その執行を受けないことによって完成する。
  1 死刑については30年
  2 無期の懲役又は禁錮については20年
  3 10年以上の有期の懲役又は禁錮については15年
  4 3年以上10年未満の有期の懲役又は禁錮については10年
  5 3年未満の有期の懲役又は禁錮については5年
  6 罰金については3年
  7 拘留、科料及び没収については1年

第33条

時効の停止
時効は、法令により執行を猶予し、又は停止した期間内は、進行しない。

第34条

時効の中断
1  死刑、懲役、禁錮及び拘留の時効は、刑の言渡しを受けた者をその執行のために拘束することによって中断する。
2  罰金、科料及び没収の時効は、執行行為をすることにより中断する。

第34条の2

刑の消滅
1 禁錮以上の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで10年を経過したときは、刑の言渡しは、効力を失う。
  罰金以下の刑の執行を終わり又はその執行の免除を得た者が罰金以上の刑に処せられないで5年を経過したるときも、同様とする。
2 刑の免除の言渡しを受けた者が、その言渡しが確定した後、罰金以上の刑に処せられないで2年を経過したときは、刑の免除の言渡しは、効力を失う。

第七章 犯罪の不成立及び刑の減免

第35条

正当行為
法令又は正当な業務による行為は、罰しない。

第36条

正当防衛
1 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
2 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

第37条

緊急避難
1 自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。
  ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。
2 前項の規定は、業務上特別の義務がある者には、適用しない。

第38条

故意
1 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。 ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。
3 法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。
   ただし、情状により、その刑を減軽することができる。

第39条

心神喪失及び心神耗弱

1 心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。

第40条

イン唖者
削除

第41条

責任年齢
14歳に満たない者の行為は、罰しない。

第42条

自首等

1 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。
2 告訴がなければ公訴を提起することができない罪について、告訴をすることができる者に対して自己の犯罪事実を告げ、その措置にゆだねたときも、前項と同様とする。

第八章 未遂罪

第43条

未遂減免
犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。
ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する

第44条

未遂罪
未遂を罰する場合は、各本条で定める。

第九章 併合罪

第45条

併合罪
確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪とする。
ある罪について禁錮以上の刑に処する確定裁判があったときは、その罪とその裁判が確定する前に犯した罪とに限り、併合罪とする。

第46条

併科の制限
1 併合罪のうちの1個の罪について死刑に処するときは、他の刑を科さない。 ただし、没収は、この限りでない。
2 併合罪のうちの1個の罪について無期の懲役又は禁錮に処するときも、他の刑を科さない。
  ただし、罰金、科料及び没収は、この限りでない。

第47条

有期の懲役及び禁錮の加重
併合罪のうちの2個以上の罪について有期の懲役又は禁錮に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを長期とする。
ただし、それぞれの罪について定めた刑の長期の合計を超えることはできない。

第48条

罰金の併科等
1 罰金と他の刑とは、併科する。 ただし、第46条第1項の場合は、この限りでない。
2 併合罪のうち2個以上の罪について罰金に処するときは、それぞれの罪について定めた罰金の多額の合計以下で処断する。

第49条

没収の付加

1 併合罪のうちの重い罪について没収を科さない場合であっても、他の罪について没収の事由があるときは、これを付加することができる。
2  2個以上の没収は、併科する。

第50条

余罪の処理
併合罪のうちに既に確定裁判を経た罪とまだ確定裁判を経ていない罪とがあるときは、確定裁判を経ていない罪について更に処断する。

第51条

併合罪の数個の裁判の刑の執行

1 併合罪について2個以上の裁判があったときは、その刑を併せて執行する。
  ただし、死刑を執行すべきときは、没収を除き、他の刑を執行せず、無期の懲役又は禁錮を執行すべきときは、罰金、科料及び没収を除き、他の刑を執行しない。
2 前項の場合における有期の懲役又は禁錮の執行は、その最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを超えることができない。

第52条

一部に大赦があった場合の措置
併合罪について処断された者がその一部の罪につき大赦を受けたときは、他の罪について改めて刑を定める。

第53条

拘留及び科料の併科
1 拘留又は科料と他の刑とは、併科する。 ただし、第46条の場合は、この限りでない。
2 2個以上の拘留又は科料は、併科する。

第54条

1個の行為が2個以上の罪名に触れる場合等の処理

1 1個の行為が2個以上の罪名に触れ、又は犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。
2 第49条第2項の規定は、前項の場合にも、適用する。

第55条

連続犯
削除

第十章 累犯

第56条

再犯

1 懲役に処せられた者がその執行が終わった日又はその執行の免除を得た日から5年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期懲役に処するときは、再犯とする。
2 懲役に当たる罪と同質の罪により死刑に処せられた者がその執行の免除を得た日又は減刑により懲役に減軽されてその執行を終わった日若しくはその執行の免除を得た日から5年以内に更に罪を犯した場合において、その者を有期懲役に処するときも、前項と同様とする。
3 併合罪について処断された者が、その併合罪のうちに懲役に処すべき罪があったのに、その罪が最も重い罪でなかったため懲役に処せられなかったものであるときは、再犯に関する規定の適用については、懲役に処せられたものとみなす。

第57条

再犯加重
再犯の刑は、その罪について定めた懲役の長期の2倍以下とする。

第58条

確定後の再犯の発見

削除

第59条

3犯以上の累犯
3犯以上の者についても、再犯の例による。

第十一章 共犯

第60条

共同正犯
2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

第61条

教唆

1 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
2 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。

第62条

幇助

1 正犯を幇〔ほう〕助した者は、従犯とする。
2 従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。

第63条

従犯減軽
従犯の刑は、正犯の刑を減軽する。

第64条

教唆及び幇助の処罰の制限
拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。

第65条

身分犯の共犯
1 犯人の身分によって構成すべき犯罪行為に加功したときは、身分のない者であっても、共犯とする。
2 身分によって特に刑の軽重があるときは、身分のない者には通常の刑を科する。

第十二章 酌量減軽

第66条

酌量減軽
犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、その刑を減軽することができる。

第67条

法律上の加減と酌量減軽
法律上刑を加重し、又は減軽する場合であっても、酌量減軽をすることができる。

第十三章 加重減軽の方法

第68条

法律上の減軽の方法
法律上刑を減軽すべき1個又は2個以上の事由あるときは、次の例による。
  1 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁錮又は10年以上の懲役若しくは禁錮とする。
  2 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、7年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
  3 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の2分の1を減ずる。
  4 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の2分の1を減ずる。
  5 拘留を減軽するときは、その長期の2分の1を減ずる。
  6 科料を減軽するときは、その多額の2分の1を減ずる。

第69条

法律上の減軽と刑の選択
法律上刑を減軽すべき場合において、各本条に2個以上の刑名があるときは、まず適用する刑を定めて、その刑を減軽する。

第70条

端数の切捨て
懲役、禁錮又は拘留を減軽することにより1日に満たない端数が生じたときは、これを切り捨てる。

第71条

酌量減軽の方法
酌量減軽をするときも、第68条及び前条の例による。

第72条

加重減軽の順序
同時に刑を加重し、又は減軽するときは、次の順序による。
  1 再犯加重
  2 法律上の減軽
  3 併合罪の加重
  4 酌量減軽

 

 

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